メロンクリームソーダ

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ゴールネットが揺れる瞬間

 

年単位で久しぶりにサッカーを見に行った。

横浜F・マリノス×ベガルタ仙台 @日産スタジアム

 

私は実はベガルタサポーターである。父親ベガルタの前身のブランメル仙台からのファンだった。よって私も野球かサッカーか(この質問ってめっちゃ野暮)といえば完全にサッカー畑で育ってきた。野球に関してはポジションがいつまでたっても覚えられなくて、何回聞いてもショートがどこか忘れてしまう。WBCだけ観る。

 

幼い頃からスタジアムに連れていかれていたけれど私は見向きもせずいつもリカちゃんで遊んでいた(気がする)。

中3の頃、サッカー部の女の子と仲良くなり、ベガルタの司令塔・梁勇基 のプレーに惚れ、ユアスタに通い始める。父親ベガルタを通じて出会った人たちの中に混ぜてもらい、毎回客席の1番元気なあの辺で見ていた。

大学2年、私はライブハウスに飲み込まれ、サッカーから徐々に離れて行った。ごくたまに見に行ったり、試合結果はちょくちょく確認していたが、以前ほどの熱は失ってしまった。好きだった選手がどんどん移籍してしまったり、世代交代にうまくついていけなかったのもあるのかもしれないが(ダメなファン)。

 

そして先日、久しぶりにひっぱり出した背番号10をまとって、日産スタジアムに踏み込んだ。アウェー戦を観るのは初めてだった。サッカー専用スタジアムのユアスタに慣れていたので、トラックがあってピッチが遠い環境に私はいつまでも順応できなかったが、試合はお構いなしに進んで行った。

久しぶりに見た梁さんは相変わらず少し猫背で見つけやすくて笑、スッと的確な動きで全体のバランスを整えていく。派手なプレーはしないが職人である。背番号10を追いかけて、あの頃の熱が蘇ってくる。

チームが攻め立てていれば無意識に胸の前で手を組み祈り、シュートが決まらなければ仰け反って頭を抱える。感情に実に素直でいられるのでたのしい。

前半終了間際にマリノスの先制弾を喰らい、苦い気持ちのまま迎えた後半、ベガルタのゴールネットが揺れる。その瞬間、客席はちぎれんばかりの勢いで両腕を突き上げ飛び跳ねる。前後左右、知らない人とガッツポーズをしたりハイタッチをしたり、あの瞬間だけ全サポーターの社交性がぶち上がる。この瞬間のために生きていた〜〜!!!系のテンションになる。これがやみつきなのである。私自身バリバリの運動部出身なので、久しぶりのドキドキに これこれ…! となってしまい、現在うっかりJリーグに再燃しかけている。

結果としては1-1の引き分けだったけれど、パスはよく回っていたし、よく攻めていて見ていて楽しい試合だった。大学の先輩が2名ほどいるのだが、その背番号ユニフォームを着ているサポーターも数年前より格段に増えていて嬉しかった。

 

ライブハウスに通った経験を踏まえた今の私が感じたのは、スポーツ観戦と音楽ライブには共通点があるということ。全員が1つの物事に期待やドキドキを向けていて、全員の高揚度がブチ上がった瞬間、誰彼構わず笑い合ったり手を合わせたりする。思い思いの気持ちを服装や持ち物にも表す。

お互いの名前も年齢も、何の情報もない人たちの集まりだが、「このチームが好き」「このバンドが好き」というひとつの共通意識があることだけはわかっている。だから、その共通意識下に起きた出来事ならきっと同じ思いを抱き、分かり合えると思っている。だから初対面の人と喜び合える。(もちろん1人でゆったり観るのが好きな人もいる)

 

今でこそ周囲の友人から顔が広い、友達が多いなどと言ってもらえることが増えたけれど、私は元来人見知りで引っ込み思案であった。引っ込み思案は今も治らないけれど、人見知りはサッカーやライブハウスに行くようになってから改善されたし、結構社交的になれた。

ゴールネットが揺れるあの瞬間のような高まりを、ひとつでも多く味わいたいと思う。そしてまだあの瞬間の気持ちを知らない人にはどんどん知ってほしいと思う。

 

私の周りにはいわゆる無趣味、な人が結構多い。何かに傾倒して惜しみなく時間もお金も費やす、という行動自体できる人できない人がいると思うし、無趣味であることを否定するつもりもないけれど、個人的はもったいないなぁと思う。何かしらの場で "あの瞬間" を味わって、その味を占めたなら、日常は今より少し(あるいはもっと)明るくなるし、日々を力強く重ねることができるのではないかと思う。

 

ちなみにベガルタのチャント(応援歌や掛け声)には氣志團THE BACK HORNの曲が使われています。サポーターは温かいし、マスコットのベガっ太さんは最高にクレイジーで可愛いです。Jリーグマスコット総選挙で唯一2度優勝している猛者です。是非一度スタジアムへ。(抜かりない勧誘)

 

 

川崎戦、FC東京戦も行く気満々。